* はじめに この文書では、 Semi-gnus との違いおよび、使用する上で注意する必要のあ る項目を説明しています。 * 推奨環境 ==================================================================== APEL は 9.19 以上のもの (最新のものを推奨します。) FLIM は 1.13 以上のもの SEMI は 1.13 以上のもの (1.13 系列の最新のものを推奨します。) が必要です。 ==================================================================== * Cancel sending message from hooks. `mesage-send-hook' に設定された関数内で、 (throw 'message-sending-cancel t) とすることによって、メッセージの送信を取りやめることができます。 * Fuzzy matching gnus-simplify-buffer-fuzzy Eword encode/decode 時の実装の相違によってありがちな、空白文字の増減を 無視するようにしてあります。 また、 Re: が複数ついている場合もそれらは無視するようにしてあります。 * Group parameters gnus-simplify-subject-fuzzy-regexp gnus-simplify-ignored-prefixes グループ・パラメータで設定できるようにしてあります。 * File coding system nnheader-file-coding-system nnspool-file-coding-system メッセージは network 表現(デコードされていない状態)のまま保存されるべ きという考えから廃止しました。 [TIPS] gnspool を使用されている方は保存形式を JIS にしてください。 ;; この場合は変換は行われないようです。 * Reply message & mail adresses message-mail-follow-up-address-checker (Default: nil) メイルで応答する際に送信先のメイル・アドレスを変更するための任意の関数 を設定できます。 引数としては送信先のメイル・アドレスの alist が渡されます。この alist の内容は (address1 . address2) となっており、 address1 はコメントなし のメイル・アドレス、 adress2 はコメントも含むメイル・アドレスという形 式になっています。 この関数は nil または、引数と同じ形式の alist を返す必要があります。 このための message.el で定義済の関数としては次のものがあります。 `message-check-mailing-list-with-address-list' は、 `message-mailing-list-address-list' に設定された正規表現、またはそのリ ストに一致するアドレスをメイリング・リストのアドレスとして認識し、送信 先のアドレスにメイリング・リストとそれ以外のアドレスが混在している場合 には、ユーザーに対して確認後、メイリング・リスト以外のアドレスを削除し ます。 `message-check-mailing-list-with-function' は、 `message-mailing-list-address-p' に設定された関数にアドレスを渡し、そ の返り値が non-nil だった場合、メイリング・リストのアドレスと認識する 他は、上記の `message-check-mailing-list-with-address-list' と同様の処 理を行います。 `message-mailing-list-address-p' 用の関数として `message-bbdb/mailing-address-p' が mess-bbdb.el に定義されています。 これは、 BBDB に登録済のアドレスで、 `ml-name' フィールドをもつものを メイリング・リストとします。 これらは Reply-to をつけないメイリング・リストに参加しているときなどに 便利かも知れません。 * Locale 送信先によって生成するメッセージの MIME charset を制限する等の機能を実 現するため、 locale の概念を導入しました。 現在サポートしているものは、 MIME charset を制限する機能のみですが、将 来は MIME サポートのレベルも制御できるようにしたいと思っています。 初期値として、この機能が有効になるよう、 message-encode-function に message-locale-maybe-encode が設定されていますが、使用しない場合には message-maybe-encode を設定するようにしてください。 定義済の locale には次のものがあります。 nil : 特に制限をしません。 fj : fj.* に投稿しても文句をいわれない(:-p)であろうと思われるメッ セージに制限します。 MIME encoded header に対応していて、かつ日本語対応といわれて いる MUA であればこれを使えばおおむね大丈夫ではないかと思い ます。 none : すべての機能を制限します。 自分で MIME charset を指定したい、どんな MIME charset が選択 されたのかわからないのは不安だ、という偏執狂^H^H^Hの方には良 いかもしれません。 message-locale-default (Default: nil) すべての送信先に対して locale がしていされていない場合にはこの locale を使用します。 Default では nil です。 主に日本語のメッセージを書くことが多いかたは、 fj にしておくと良いかも しれません。 ** Send message *** Detect locale message-locale-detect-for-mail (Default: nil) To / Cc / Bcc field に含まれるメイル・アドレスから locale を得るための 関数を指定します。 Default では nil でメイル・アドレスに関するチェック は行いません。現在、この変数に与えるための関数としては、 message-locale-detect-with-mail-address-alist が定義済です。 message-locale-detect-for-mail (Default: nil) Newsgroup field に含まれるニュース・グループ名から locale を得るための 関数を指定します。 Default では message-locale-detect-with-newsgroup-alist です。現在、この変数に与え るための関数としては、 message-locale-detect-with-newsgroup-alist が定義済です。 message-locale-newsgroup-alist (Default: 下記参照) message-locale-detect-with-newsgroup-alist() message-locale-detect-with-newsgroup-alist() は、この alist からニュー ス・グループの locale を決定します。 この変数は、 (regexp . locale) という形式の alist で、 message-locale-detect-with-newsgroup-alist() は、この alist の先頭から 検索を行いニュース・グループ名が regexp と合致した時点で、 locale を決 定します。また、合致するものがない場合には locale として nil を返しま す。 Default では ("^fj\\." . fj) を定義してあります。 message-locale-mail-address-alist (Default: nil) message-locale-detect-with-mail-address-alist() message-locale-detect-with-mail-address-alist() は、この alist からメ イル・アドレスの locale を決定します。 この変数の形式は、 (regexp . locale) という形式の alistで、 message-locale-detect-with-mail-address-alist() は、この alist の先頭 から検索を行いメイル・アドレスが regexp と合致した時点で、 locale を決定します。また、合致するものがない場合には locale として nil を返 します。 *** Control MIME charset message-locale-mime-charsets-alist (Default: 下記参照) ある locale で使用可能な MIME charset を指定します。 この変数の形式は、 (locale . MIME-charset-list) という形式の alist で、 locale は対象となる locale で、 MIME-charset-list はその locale で使 用可能な MIME charset のリストです。 Default では次のように定義してあります。 ((fj . (us-ascii iso-2022-jp iso-2022-jp-2)) (none . nil) ) iso-2022-jp-2 はまずいんじゃないのという方は次のようにしてください。 (modify-alist '((fj . (us-ascii iso-2022-jp))) message-locale-mime-charsets-alist) 一つのメッセージ中に複数の送信先が存在し、複数の locale が指定されてい る場合には、すべての locale に共通の MIME charset のみが使用可能と見な します。 *** Recover MIME charset message-mime-charset-recover-* message-mime-charset-recover-function (Default: 下記参照) 送信先の locale によって許可された MIME charset では decode できなかっ た場合にこの変数に設定された関数を呼び出します。このための関数としては 次のものが定義済です。 message-mime-charset-recover-by-ask() (Default) Decode 対象の範囲に narrowing し、許可された MIME charset では表現でき ない文字を highlight した buffer を表示し、 message-mime-charset-recover-ask-function に設定された関数を呼び出しま す。実際の recover 処理は呼び出される関数で定義します。このための関数 としては、次のものが定義済です。 message-mime-charset-recover-ask-y-or-n () (Default) 自動判定した MIME charset を表示し、 y / n でユーザーに確認をとります。 n が選択された場合には送信処理を中断します。 message-mime-charset-recover-ask-charset () ユーザーに使用する charset を指定することを促します。その際の default 値は自動判定した結果になります。 * Check Content-Transfer-Encoding message-syntax-checks message-default-encoding (Default: "7bit") Message の送信時に Content-Transfer-Encoding をチェックするようにしま した。 チェックの基準は header に Content-Transfer-Encoding が指定されている 場合には、それに従い、指定されていない場合には、 message-default-encoding で指定されている encodeing に従います。 このチェックを行いたくない場合には、 message-syntax-checks に '(encoding . disable) を追加してください。 * message-header-hook message-header-encode-function (Default: 'eword-encode-header) message-header-encoded-hook (Default: nil) Header を encode するための関数を、 Semi-gnus では message-header-hook から呼び出していますが、専用の変数をもうけ、 message-header-hook の実 行後にこの変数に設定された関数を呼び出します。 また、新たに message-header-encoded-hook をもうけ、 message-header-encode-function の呼び出し後にこの hook を実行します。 message-header-hook の内容を変更している方は、注意が必要です。 X-PGP-Sig パッケージを使用しており、 message-header-hook に x-pgp-sig-sign を設定されている方は、 設定先を message-header-encoded-hook に移動してください。 * BBDB BBDB を使用されている方は、 bbdb-gnus.elc を Semi-gnus 6.8.X 以前のも のと共有することはできません。必ず、 byte-compile し直してください。 ;; gnus を起動したあとで、 bbdb-gnus.el のみを byte-compile するという ;; のがお手軽です。 :-) Nana-gnus に付属の gnus-bbdb.el を使用するという方法もおすすめです。 gnus-bbdb.el の使用方法については、 README-gnus-bbdb.* を参照してくだ さい。 * message-setup-hook Default: message-mime-setup Semi-gnus では turn-on-mime-edit を呼び出しますが、 Nana-gnus では message-mime-setup を呼び出します。 この関数は message.el で定義されています。 ;; Nana-TIPS.ja ends here. Local variables: mode: outline paragraph-separate: "[ ]*$" fill-column: 70 end: