字形粒度の整理規準について (Version 0.0) * 形式 ** 抽象字形粒度 の抽象例示字形字形を示す ID 素性名を = とする。 ** 詳細字形粒度 の詳細例示字形を示す ID 素性名を == とする。 * 原則 ・複数の例示字形集合中の対応する文字の字形を比較した時に、それぞれの例 示字形集合において無標となる部品字形間のデザイン上の差異は詳細字形粒 度の差異とする。 例:<亠> の JIS と GB 例示字形の差異 ・隣接する部品間の接触の有無は詳細字形粒度の差異とする。 ・漢字構造情報に曖昧性を生じさせるような差異は、詳細字形粒度の差異とせ ず、抽象字形粒度の差異とする。 ・垂直線形状の微妙の傾きの差異は詳細字形粒度の差異とする。 例:<丰> * ソース ** 互換漢字 互換漢字に対する =ucs 素性は抽象字形粒度のオブジェクトに付けることにす る。また、詳細例示字形粒度のオブジェクトにはその出典に応じて、 ==ucs@unicode, ==ucs@iso, ==ucs@ks, ==ucs@jis, ==ucs@cns 等をつける。 ** GT と JIS X0208:1990 の差異 原則として詳細字形粒度の差異とする ** 不鮮明な字形ソース JEF-CHINA3 に関する詳細例示字形の情報は当面、原則として、記述しないこ ととする。 ** 常用漢字表のデザイン差 常用漢字表(昭和56.10.1 内閣告示第1号、平成22.11.30 内閣告示第2号)に おける明朝体のデザイン差は、下記のように判断する。 *** 1 へんとつくり等の組合せ方 **** (1) 大小,高低などに関する例 組み合わせる部品の相対的な大小、高低等は原則として詳細字形粒度の差異と する。 **** (2) はなれているか,接触しているか 隣接する部品間の接触の有無は詳細字形粒度の差異とする。 但し、隣接する部品と接触した結果、漢字構造情報に曖昧性を生じさせるよう な場合、詳細字形粒度の差異とせず、抽象字形粒度の差異とする。 *** 2 点画の組合せ方について **** (1) 長短に関して 単一部品内の線の微妙な長短は詳細字形粒度の差異とする(例:雪、満、無)。 しかしながら、隣接する部品と接触した結果、漢字構造情報に曖昧性を生じさ せるような場合、詳細字形粒度の差異とせず、抽象字形粒度の差異と看做す (例:斎)。 **** (2) つけるか,はなすか 隣接する部品間の接触の有無は詳細字形粒度の差異とする。 但し、隣接する部品と接触した結果、漢字構造情報に曖昧性を生じさせるよう な場合、詳細字形粒度の差異とせず、抽象字形粒度の差異とする。 **** (3) 接触の位置 筆押えの有無やデザインに関わるものと「大」や「天」等の交点の位置の差異 は詳細字形粒度の差異とするが、それ以外は原則として抽象字形粒度の差異と 看做す。 **** (4) 交わるか,交わらないか 交差の有無は、原則として、抽象字形粒度の差異とする。 **** (5) その他 「牙」のデザイン差は、原則として、抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途 定める)。 「夢」の例に関しては、隣接する部品間の接触の有無の場合を援用する。 *** 3 点画の性質について **** (1) 点か,棒(画)か 原則として、抽象字形粒度の差異とする。 **** (2) 傾斜,方向 トポロジーを変えない部品の変形は、原則として、抽象字形粒度の差異とする。 **** (3) 曲げ方,折り方 筆押えの有無やデザインに関わるものは詳細字形粒度の差異とするが、それ以 外は原則として抽象字形粒度の差異と看做す。 ;; トポロジーを変えない部品の変形は、原則として、抽象字形粒度の差異と ;; する。 **** (4) 「筆押さえ」等の有無 筆押えの長短は詳細字形粒度の差異とするが、それ以外は原則として抽象字形 粒度の差異とする。 **** (5) とめるか,はらうか 原則として抽象字形粒度の差異とする。 **** (6) とめるか,ぬくか 原則として抽象字形粒度の差異とする。 **** (7) はねるか,とめるか 原則として抽象字形粒度の差異とする。 **** (8) その他 原則として抽象字形粒度の差異とする。 *** 4 特定の字種に適用されるデザイン差 **** (1) 牙 原則として抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途定める)。 **** (2) 㐄 原則として抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途定める)。 **** (3) 冫 原則として抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途定める)。 **** (4) 「七」と「𠤎」 原則として抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途定める)。 但し、別字とされる場合は、字体粒度の差異とする。 **** (5) 「𠂆」と「厂」 原則として抽象字形粒度の差異とする(詳細は別途定める)。 但し、別字とされる場合は、字体粒度の差異とする。