Wanderlust のインストール方法 Kaoru Takahashi 高橋郁, Yuuichi Teranishi 寺西裕一, Tsunehiko Baba 馬場恒彦 必要条件 ======== Wanderlust がサポートする Emacsen を以下に示します。 Mule 2.3 based on Emacs 19.34 Emacs 20.1 以降 XEmacs 20.4 以降 Wanderlust を使うためには、以下に示すMIME用モジュールをインストールし ておく必要があります。 SEMI (1.14.6 以降) FLIM (1.14.9 以降) Wanderlust および MIME用モジュールを使うためには APEL をインストールし ておく必要があります。APEL は常に最新版を使うことを推奨します。 APEL (10.6 以降) MIME用モジュールの選択 ====================== 主な Emacsen について推奨する APEL, FLIM, SEMI の組合せを以下に示します。 (a) XEmacs 21.1 以降 APEL 10.8, FLIM 1.14.9, SEMI 1.14.6 可能ならば XEmacs のパッケージとしてインストールすることをお勧めします。 (b) Emacs 20.4 以降 APEL 10.8, FLIM 1.14.9, SEMI 1.14.6 (c) Emacs 20.1〜20.3 APEL 10.8, CLIME 1.14.6, SEMI 1.14.6 FLIM が動きませんので、代わりに CLIME をインストールしてください。 (d) Emacs 19.34 (Mule 2.3) APEL 10.8, CLIME 1.14.6, SEMI 1.14.6 Emacs 19.34 ベースの Mule では SEMI を動作させることが可能です。下記 のページが参考になります。 http://www.jpl.org/elips/INSTALL-SEMI-ja.html MIME用モジュールのインストール ============================== パッケージはそれぞれ以下の URL で入手可能です。 APEL: ftp://ftp.m17n.org/pub/mule/apel/ FLIM: ftp://ftp.m17n.org/pub/mule/flim/ CLIME: ftp://ftp.jpl.org/pub/m17n/ SEMI: ftp://ftp.m17n.org/pub/mule/semi/ APEL, FLIM(CLIME), SEMI の順にインストールしてください。基本的にすべて make install の実行で済むはずです。 詳しいインストールの方法は各パッケージに添付されているドキュメント (README.ja, README.en) を参照してください。 その他、FLIM, SEMI にはいろいろな変形バージョンが存在しますが、それら のいずれも利用することが可能です。基本的に最新版の組合せなら動作するは ずです。 例えば、以下の組合せの動作が確認されています。 APEL 10.6, SLIM 1.14.9, SEMI 1.14.5 APEL 10.6, CLIME 1.14.5, EMIKO 1.14.1 APEL, FLIM, SEMI のバージョンアップを行った場合は、Wanderlust をインス トールし直してください。 環境の確認 ========== Wanderlust のインストールの前に環境の確認をすることを推奨します。 % make check または % make EMACS=xemacs check で APEL, FLIM, SEMI のチェックを含んだ環境テストが行えます。 新しい APEL, FLIM, SEMI がインストールされていても、load-path 上に古い ものが残っている場合にはトラブルの原因となります。load-path 上で重複し たファイルを探すには M-x list-load-path-shadows が便利です。 通常のインストール ================== (a)Makefile, WL-CFG の編集 Makefile は、EMACS, LISPDIR の部分を編集してください。 EMACS 使用している Emacs のコマンド名を指定 LISPDIR インストール先を指定 LISPDIR は特に指定しなくても (NONE のままでも) 自動的にインストール 先を検出します。 必要なら WL-CFG を編集してください。 INFO の言語の指定などができます。 (b)バイトコンパイル・インストール 以下を実行してください。 % make % make install このとき、subdirs.el のない Emacs では、 Cannot open load file: mime-setup というエラーが出ることがあります。 この場合は、custom, APEL, FLIM, SEMI のインストール先を環境変数 EMACSLOADPATH に加えるか、展開ディレクトリの WL-CFG というファイル中 で load-path を通しておくとよいでしょう。 XEmacs のパッケージとしてインストール ===================================== Wanderlust は XEmacs (21.0 以降) のパッケージのひとつとしてインストー ルすることも可能です。パッケージとしてインストールすると、autoload の設定、アイコンのパス設定を個人の .emacs に記述しなくても Wanderlust を正常に起動できるようになります。 (a)Makefile, WL-CFG の編集 Makefile は、XEMACS, PACKAGEDIR の部分を編集してください。 XEMACS 使用している XEmacs のコマンド名を指定 PACKAGEDIR package のディレクトリを指定 PACKAGEDIR は特に指定しなくても (NONE のままでも)、SEMI がインストー ルされていれば自動的に検出されます。 必要なら WL-CFG を編集してください。 INFO の言語の指定などができます。 (b)バイトコンパイル・インストール 以下を実行してください。 % make package % make install-package Info ファイルも同時にインストールされます。 load-path の設定 ================ Emacs 20.3 以降もしくは XEmacs を使って普通にインストールした場合は、 load-path を設定する必要はありません。 Emacs 20.2 以前をお使いなら、Wanderlust を install した場所を load-path に設定してください。 もし Emacs 19.29 以降または Emacs 20.1, Emacs 20.2 を使って初期設定 でインストールしたのなら、次のように subdirs.el を書くことができます。 -------------------------------------------------------------------- (normal-top-level-add-to-load-path '("apel" "flim" "semi" "wl")) -------------------------------------------------------------------- マニュアルのインストール ======================== マニュアルは Info 形式です。インストールするには以下のことを実行して ください。 % make info % make install-info XEmacs の package としてインストールした場合は自動的に Info ファイル もインストールされるのでこれらの操作は必要ありません。 マニュアルのインストール先は自動検出されます。(Makefile 中の INFODIR でも設定可能です) サンプル設定 ============ Wanderlust の設定ファイルには、 ~/.wl Wanderlust の設定 (起動時に読み込まれる) ~/.folders フォルダ設定 ~/.addresses アドレス帳 (無くても起動できる) の三つがあります。 それぞれ、samples/ja/ ディレクトリの下にサンプル設定 (dot.addresses, dot.folders, dot.wl) がありますので、 各自でホームディレクトリにコピーして編集するなどしてください。 詳しい設定は Info を御覧ください。 Local Variables: fill-column: 72 End: